お金がない時のうた
- momosaran
- 2020年3月30日
- 読了時間: 2分
本日の「気分が明るくなったうた」の作者は
三度目の登場、俵万智さんです。
楽しげに鈴鳴るごとき響きかな「じんがねーらん」は銭がないこと
俵万智
俵さんは現在、宮崎県にお住まいですが
その前は沖縄県の石垣島で暮らしておられました。
「じんがねーらん」は沖縄のことばなのでしょう。
歌の中の<われ>は、その言葉の響きを
鈴が鳴っているようだと感じて、楽しい気分になっています。
お金の余裕がないことを表す場合、
「不如意」
「財布が軽い」
「懐が寒い」
「金欠」
など、さまざまな言い方がありますね。
同じ意味でも、
どの言葉を選ぶかによって
品を保てたり、心まで寒々しくなったりするのではないでしょうか。
「じんがねーらん」と聞くと、
お金がないという状況も
そうたいしたことではないように聞こえて
楽観的になれる気がします。
私の主宰する短歌サロンや出講先で
「お金のうた」をテーマにしたことがあります。
それで、お金が詠みこまれたうたを集めたのですが
どちらかというと、お金のうたには明るいものが少ない。
その中でこの一首は
読んだだけで思わずにっこりてしまうような明るさをもっています。
余談ですが、私の兄の話なんですけれど、
中学生になったばかりの頃、
ホームルームで先生から教材費か何かの説明を受けた際、
こう質問したそうです。
「先生、銭はいつ持ってくるとですか?」
時代は1960年半ば。
現在、銭ということばは
「小銭」
「銭勘定」
「一銭の得にもならない」
のような言い方に残っていますが
お金がないことを「銭がない」とは
あまり言わなくなっています。
でも、少なくとも半世紀余り前には
福岡でもお金じたいのことを銭と呼んでいたことが
兄の話からわかります。
(於:福岡県筑豊地方(=^∸^=))
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