もうひとつの「こんな時こそ」
この非常事態となって、
番組のタイトルや新聞の見出しなどに
「こんな時こそ」「こんな時だからこそ」
というフレーズがよく使われるようになりました。
苦境に立たされた人々を自分のできることで応援したり
外出自粛でずっとおうちにいる時間を活用して新しいことを始めたり、
といった、助け合いや前向きな姿勢を紹介する内容が多いようです。
在日韓国人向けの新聞では、
1年ぐらい前から見出しや本文に
「こんな時だからこそ」がました。
政治的ないくつかの問題で
韓日の関係がかつてないほど冷え込み、
その影響で官・民・学で盛んにおこなわれていた交流事業が
次々に中止になりました。
それでも、「こんな時だからこそ」と中止せずに交流事業を実施したり
両国の若者が話し合う機会をつくったり。
福岡の韓国映画ファンのサークルが
韓国の美を日本に紹介した浅川巧を描いた映画の上映会を急きょ開いたり。
在日の女性たちがキムチ作りを日本の地域のかたがたに教えたり。
日本中に広く知られることはなかったかもしれませんが
日本各地で「こんな時だからこそ」を合言葉のようにして
いろいろな活動が行おこなわれてきたのです。
いま、新型コロナウイルスという共通のものと世界は戦っています。
日本は他の先進国に比べて感染確認数は少ないですが
今後の感染額発と医療崩壊が懸念されています。
韓国は最近は感染確認数が一けた台になるなど
一時期に比べて劇的に少なくなりました。
いくつかの対コロナ戦略が功を奏したようです。
日本と韓国。同じ未知のものとの戦いを強いられています。
こんな時だからこそ、
お互いに協力して、ともに乗り越えられたら、と思うのです。