空にかえした雪だるま
今日は、冷凍庫の中のものもひとつ、断捨離しました。
それは、雪だるま。
ずっとずっと前、子どもが小学生の頃。
冬の日の夕方、台所で夕飯のしたくをしていたら
帰って来た子どもが
「雪だるまつくったよー!」と見せてくれました。
高さ15cmくらいの、かわいい雪だるま。
「わー、うまくできたねー!かわいいねー!」
そのまま溶けてしまうのがしのびなくて、
私が冷凍庫に入れたのでした。
それが、子どもが大学進学のためうちを離れてからも
ずーっと冷凍庫に鎮座していた。
いえ、させていた。
子どもは親離れし、あの幼かったこどもはもうどこにもいない。
かわいい雪だるまは、
そのうちに雪だるまのかたちを失くしてただの雪の塊のようになりましたが
それでも、処分できなかった。
それを、空にかえそうと決めたのです。やっと。
雪だるま(だったもの)は今日、
台所のシンクで、半日かけて、
形あるものから流れるものになって流れてゆきました。
これから川に入って、海に出て、
水蒸気となって空へ昇ってゆく。
そしてまた、雨や雪となって地上へ降りてくるんですよね。
自然の巡りへ、ようやくかえすことができました。