第40回かりん賞!
- momosaran
- 2020年9月10日
- 読了時間: 1分
このほど、今年度のかりん賞が発表されました。
のつちえこさんの「行(ゆ)きなさいよ」30首と
古田香里さんの「シュメールの輪」30首です。
おめでとうございます!
のつちえこさんは福岡市在住ですので
短歌フェスタ福岡などのイベントや市内での歌会で何度かごいっしょしたことがあります。
私が2011年にかりん賞をいただいた時
九州在住のベテラン会員のかたが
「九州から受賞者が出たことが嬉しい」
とおっしゃったことを覚えています。
のつさんの受賞を知ったとき、そのことばを思い出しました。
では、お二人の受賞作品から幾首かご紹介いたしますね。
✤のつちえこさんの「行きなさいよ」から
感傷は枯葉のごとく吹きだまるひとたび踏めば軽くよい音
せやなあと言うたび揺れた約束の行方を今もふかく知らせず
何を信じてみたいか選ぶ晩秋に神かと思う自分のことを
✤古田香里さんの「シュメールの輪」から
気候変動の豪雨は白く宇宙(そら)に出た移民の船の白銀(しろがね)思う
秋の水したたるほどに含みたる梨はさくりと刃を受けぬ
シュメールに考案されしくるまの輪車椅子の姑をそろそろと押す
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