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新元号「令和」につながる偶然


本日、「平成」に次ぐ元号が発表されました。

すでにご存じのとおり、

新元号「令和」は万葉集巻の五の

「梅花の歌三十二首あわせて序」の序文が典拠となっており、

これは8世紀の大宰府に大宰帥(だざいのそち)として赴任してきた

大伴旅人の邸で開かれた梅花の宴の折に

参宴者が詠んだ三十二首に漢文での序文がつけられたものです。

当時の大宰府は都に遠くありながら文化的先進地であり、

大伴旅人や、筑前国守として先に赴任していた山上憶良を中心に

後に筑紫歌壇と呼ばれるようになります。

安部総理大臣は本日正午よりの談話発表時に

この元号と典拠について

「人々が美しく心を寄せ合い、文化が花開く…」

と述べてありました。

私は数年前から万葉集の専門家である大学教授、

それも山上憶良を研究なさっている先生の講座に通って

万葉集の勉強をしています。

「梅花の歌」については一年半前に勉強しました。

その際に、

梅花の宴は、ただ風流に梅の花を愛でているのんびりしたものではない

ということを学びました。

そして漢文で書かれた序文の背景には

中国の古典「蘭亭叙」があることも。

その日にとったノートを読み返してみたら

きのうのブログに書いた

「短歌は役に立たない?」とのつながりを発見しました。

ただの偶然ですが、

とても不思議な偶然です。

以前、私が、短歌とともに生きていると多くの偶然が起こる、

と記したことを覚えていらっしゃるでしょうか。

この序文の書き手は不明とされており、

一説には大伴旅人とも、山上憶良とも言われています。


 
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