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「百年の祭祀(チェサ)」:「俳句界」連載第18回


「俳句界」(文學の森)に連載中のエッセイ「たまくしげ」。

現在発売中の6月号には「百年の祭祀(チェサ)」と題して書きました。

これは私の第二歌集(2012年)と同じタイトルですが

エッセイの中で取り上げている拙歌四首は

歌集ではなく、

韓国料理詩歌集「飲食(おんじき)の国ではピビムパプが民主主義だ

~おいしい詩を添えて~」(2015年)に収録されている

連作「在日の百年」からのものです。

こちらの連作十首は在日韓国人家庭の(具体的には私の家の)

祭祀(チェサ)をテーマに詠ったものです。

「俳句界」6月号のエッセイでは

そちらから四首を取り上げて執筆しています。

堅苦しいことは書いていませんが、

祭祀とは何か。

子どもの頃の祭祀の思い出。

在日韓国人にとって祭祀とは何か。

そんなことが短歌と拙文を通して伝わったら嬉しいです。

では、今月号に載せた拙歌をご紹介いたしますね。

 特別な気分のスイッチ入るべし漆の卓を座敷に据えれば

 記憶にはないけどこれがおじいちゃん白きチョゴリに長き顎ひげ

 茹で鶏に蒸し餅チヂミ煎(ヂョン)ナムル祭祀(チェサ)の卓の上(え)

 故郷(コヒャン)をつくる

 あくる日のお昼は決まってピビムパプ祭祀のナムルを子らはたいらぐ


 
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