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第16回筑紫歌壇賞贈賞式

  • momosaran
  • 2019年9月24日
  • 読了時間: 2分

昨日は万葉集漬けの一日でした。

午前中は博多で万葉集講座を受講。

午後は太宰府市に移動して筑紫歌壇賞の贈賞式にうかがいました。

会場の大宰府館の入り口で

どこかでお見かけしたかたとごいっしょになったなと思ったら、

あっ!永田淳さん(歌人・青磁社社主)ではありませんか。

贈賞式に京都から駆けつけられたんですね。

おひさしぶりとご挨拶をかわしながら3階のホールに到着すると

ロビーにも、会場にもたくさんのかたがいらして

楽しげな熱気にあふれていました。

こちらの賞については

これまでこのブログや「俳句界」連載エッセイにも書いたように

60代以上の作者による第一歌集を対象としたユニークな賞です。

万葉の時代、大伴旅人や山上憶良が

大宰府でのちに筑紫歌壇と呼ばれる文学活動をおこなったのが

ともに60代であったことにちなみます。

大宰府で詠まれた万葉集の梅花の歌三十二首の序文が典拠である

新元号「令和」。

その令和元年の受賞作は

中村敬子(なかむら・きょうこ)さんの『幸い人』です。

そして、本年のシンポジウムのテーマは「私の好きな万葉集のうた」。

パネラーの

伊藤一彦・小島ゆかり・青木昭子・桜川冴子・藤野早苗の各氏が

五首ずつ挙げてあるうたについて

伊藤先生の進行でお話が展開されました。

17時からは同じ会場で懇親会。

今年は受賞者の中村敬子さんをお祝いする会であるとともに

6月に逝去された山埜井喜美枝さんを偲ぶ会でもありました。

会場の前方には遺影が飾られて

食事が一段落した頃

進行の藤野早苗さんのご指名により

10名ほどがスピーチをおこないました。

私にもお声がかかって、

突然のことでしたが

山埜井さんのご夫君で

ともに筑紫歌壇賞を創り上げてこられた

今は亡き歌人・久津晃さんの思い出と

中村敬子さんへのお祝いを申し上げました。

結びに、「歌壇」8月号に

伊藤先生による受賞作『幸い人』三十首選が掲載されておりますので

そちらから幾首かご紹介いたします。

 朝顔をベランダぢゆうに絡ませて窓から笑ふこの夏にしよう

 どんぐりが芽をだしてをり一本の木のはじまりをてのひらに乗す

 海のその自信にみちた広がりにたまらなくなる日はどうしよう

 「一度し死なないからダイジョウブ」母はゆず湯につかりつつ言ふ


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