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「かりん」12月号-千円と千ウォン


2日に「かりん」12月号が届きました。

毎年12月号には「年間展望」が掲載されます。

各欄ごとに1人の執筆者が

この1年(前年秋~今年の秋)を振り返って書くものです。

私もこれまで2回執筆したことがありますが

何しろ担当欄の全作品を1年分読むわけですから

執筆の前に、まずそのことにかなりの時間を要します。

私の場合は、その年の夏から準備を始めていました。

今年は9人のかたが書いておられます。

きっとたくさんの時間を費やして執筆なさったことと存じます。

私は今月号では「前月号作品鑑賞(1A欄)」の執筆を担当しました。

こちらの原稿は翌月号に掲載するものですから

月初めに8日くらいの間に書いて印刷所に原稿を送ります。

「前月号作品鑑賞」の担当者の一人となって

もうじき5年がたちます。

私が作品を取り上げたかたから時折お便りが届くことがあります。

作品を取り上げられたことを喜ばれ、

励みになったと書かれているのを読むと、

よかったなあ、と思います。

今月号の「前月号の十首(本欄の坂井欄)」に

私の一首も選ばれていました。

ありがとう存じます。

(選者は坂井修一さん)

私も励みになりました。

たぶん、こういうこと(励まし、励まされる)が

結社の良さの一つなのでしょうね。

私の作品は、母への挽歌五首が掲載されています。

それらを全てご紹介します。

 芋、芋と水をちょうだい食べないとからだに悪いと絶食の母

 猫じゃらし田んぼのようにほわほわと花壇に揺れて猫だけおらず

 千円と千ウォン入れた真白なる巾着棺の母に持たせる

 四世の曾孫は棺の蓋の上(え)に花束置きて一礼したり

 四世の九歳もともに担ぎたり九十五年の人生(ひとよ)の棺を


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