帽子のうた②-予告なく来る死
予告なく来る死もあらむ明日のために香を焚く思ひに洗ふ坑帽 山本詞(やまもとつぐる) 昨日に続いて、今月の「嘉麻のおくら短歌同好会」短歌講座で取り上げたうたを ご紹介します。 山本詞は1930(昭和5)年に田川の炭住で生まれ、...
ぼた山
新しい飯塚市役所には、昨日書いたカフェ「雲を蒔く」のほかに 「あおぞら食堂」があります。 こちらも市役所関係者だけではなく一般市民も利用できるところです。 シンプルで清潔感のある店内。 8階にあるので大きな窓からの見晴らしも良く、...
「筑豊・最後の坑夫たち」展-山本詞が詠んだ世界
旧稲築町(現・嘉麻市)にあった三井山野炭坑が閉山したのは1973年3月。 その直前に、3人のアマチュアカメラマンが入坑して 地底の坑内労働の現場を撮影しました。 それまでは、撮影を許可されることは難しく、 ある炭坑では勝手に坑内を撮影すると懲罰にかけられたといいます。...
炭坑に生きた歌人、山本詞(3)
『嘉麻の里』237号(平成17年2月号)の「炭鉱を詠んだ歌 小川賢」と題された記事。 その冒頭にはこうあります。 ――――ここより引用―――――― 筑豊炭田の御三家のひとつ、伊藤伝右衛門が経営していた大正鉱業のあった 中間市に、工藤光次郎という人がいて、多くの雑誌や新聞から...
炭坑に生きた歌人、山本詞(2)
「炭坑歌人」について知りたくなった私は、まず市内の図書館へ出かけて 『嘉麻の里』を調べました。 『嘉麻の里』は1985年5月に創刊し、2012年まで続いた地元の月刊雑誌です。 こんなに長く続いたものなのに、私にはあまりなじみのないものでした。...
炭坑に生きた歌人、山本詞(1)
山本作兵衛翁の炭坑記録画が世界記憶遺産に登録されたことや 廃墟ブームも加わってか、炭坑に関心を持つ人が増えています。 私が生まれ育ったのは、かつて日本一の産炭量を誇った筑豊。 父も炭坑関係の仕事をしていました。 山本詞(やまもとつぐる)を知ったのは、地元の郷土研究会から依頼...
エッセイ 「炭坑の両班(ヤンバン)」
昨年12月の記事「50回目の心(マウム)」に書いたように 福岡韓国教育院のニュースレター「心(マウム)」にエッセイを連載しています。 きのう、最新号(55号)が教育院のホームページにアップされました。 今回は「炭坑の両班(ヤンバン)」と題して、筑豊の炭坑で使われた...
衣服のうた
「嘉麻のおくら短歌同好会」での短歌講座は毎月1回、飯塚市内で行っています。 今月のテーマは「衣服」。 手袋などの小物も含めてさまざまな作品を集めて準備しましたが 今回は男性のシャツのうたを中心に解説、鑑賞しました。 その中で、1950-60年代に炭坑を詠んだ歌人、山本詞(や...