祝いうた①-折句でバージョンアップ
友人知人に慶び事があると、お祝いの気持ちを短歌にして贈ってきました。 たとえば、ご本人やご家族の結婚、古希のお祝いなどです。 目上の知人のお孫さんが結婚なさる時は 新婦が神戸から福岡へ嫁がれるとうかがって、二つの地名を入れてうたいました。 一首は 君を恋う紅さす頬も―――...
『紫の梅』③-はらからと白蓮さん
歌集『紫の梅』には関東大震災を詠んだ「大禍日」二十八首が収められています。 その中に「はらから」が出てくるうたが数首あります。 はらからはわが名を呼ばず火に追はれ二日三よさを野にふせる日も 柳原白蓮 白蓮さんは1885(明治18)年、柳原前光伯爵と士族の娘で芸者をしていた...
エッセイ「遥かなるアンニョンハセヨ」
福岡韓国教育院ニュースレター「マウム(心)」56号が発行されました。 連載中のエッセイ、今回のタイトルは「遥かなるアンニョンハセヨ」です。 日本の皆さんが韓国語の挨拶としてすぐに思い浮かぶのは このアンニョンハセヨだろうと思いますが、在日コリアン二世の私には...
うたと黄砂と
きのうは午前中に万葉集の勉強、午後は「かりん」福岡支部の歌会でした。 万葉集について私が教えを受けている先生のお話は楽しくて 休憩なしの2時間の講義でも退屈することがありません。 自宅から受講の場所までは公共交通機関がなく クルマなら1時間くらいで行けるのでしょうが...
「かりん」5月号-師は深々と
「かりん」誌の5月号は毎年特集が組まれます。 今年の特集は「第一歌集という源流」。 坂井修一『ラピュリントスの日々』、米川千嘉子『夏空の櫂』など 「かりん」会員が1982年から1998年までに刊行した14冊を取り上げています。 私が初めて出した歌集は2005年の『サラン』。...
ピンキーのパンツ
ピンキーとキラーズの「恋の季節」が大ヒットしたのは1968年。 ショートヘアのピンキー(今陽子)がふっくらしたかわいらしい笑顔に 山高帽、ブラウスとベスト、パンタロン姿で歌っている当時の映像を観ながら 今日は朝食をとりました。...
1980年代前半、書店での出会い
私が柳原白蓮という名前を知ったのは、飯塚市の老舗、元野木書店で ある本に出会った時だった。 何か良い本はないかと一番左側の出入り口に最も近い書架に並んだ書籍の 背表紙を順に眺めていて、目線より上の棚にあった『恋の華・白蓮事件』に...
『紫の梅』②-関東大震災と白蓮さん
九州は飯塚の伊藤家にいた時代に出した初めての歌集『踏絵』や 戦死した息子・香織への挽歌が収められた最終歌集『地平線』ほどには 世に知られていないと思いますが、『紫の梅』は注目すべき歌集です。 1925(大正14)年に出版された『紫の梅』には、幼いわが子を詠んだうたや...
『紫の梅』①-柳原白蓮のうた
あるかたのご厚意により、飯塚市ゆかりの歌人、柳原白蓮の歌集『紫の梅』の 初版本を拝読する機会に恵まれました。 大正時代の貴重な初版本で白蓮さんの歌を読めたことはほんとうに幸いでした。 柳原白蓮(地元では白蓮さんと呼ばれます)については ご説明するまでもないでしょう。...
寄贈-夕陽の図書館
飯塚市立図書館に第二歌集『百年の祭祀(チェサ)』を寄贈しました。 以前、飯塚市の図書館は西町にありました。 バスセンターからまっすぐ西町方面へゆるい勾配をしばらくのぼって 左に曲がると、そこにはまた坂が。 その先にある飯塚文化センターの左わきに外階段がついていて...